双胎間輸血症候群の手術を受けて生まれた子ども達の成長のこと
こんにちは、ぶるすです。
わが家のふたごくんの育児のことをこのブログでご紹介させていただく上で、必ずお話ししておきたいことがあります。
それは、「双胎間輸血症候群(TTTS)」についてです。
今回は、双胎間輸血症候群と診断され、手術を受けて生まれてきたふたごくんの「生まれてから」のことについてお話させていただきます。
▶双胎間輸血症候群の手術体験。診断時の心境から術後のことまで
▶双胎間輸血症候群の手術後の入院生活と出産まで
▶32週の早産で生まれた双子くんの生まれてからNICU退院まで
双胎間輸血症候群の手術を受けて生まれてきました
私はふたごくんを出産するに当たり、5カ月の間病院で過ごしました。
今思い出しても、この年は本当に大変でした!
で、双胎間輸血症候群(TTTS)のことなのですが。
妊娠18週頃に双胎間輸血症候群と診断され、即日入院翌日手術というのを経験しました。
2010年の7月のことです。
結果的にわが家のふたごくんは今元気に毎日を過ごしていますが、手術から出産までのことを振り返るとそれはまるで奇跡だなと思います。
それくらい、大変な経験をしました。
その大変だった妊娠&入院中、双胎間輸血症候群の手術を受けた後、生まれてきた双子ちゃんはどんなふうに成長するのか、すごく知りたかったですが情報が全然集められなかったんですね。
というのも、当時はまだ双胎間輸血症候群の手術自体、先進医療でしたし、日本でこの手術を始めたのが2003年で、まだ成人した子が居ないという状況でなかなかその先の情報ってのは調べても出てこなかったんです。
だから、手術自体は成功したものの、元気に生まれてくれるのか、そしてどのように成長していくのか、というのが想像もつかずすごく不安でした。
双胎間輸血症候群の手術を受けて生まれてきた子の「生まれてから」のこと
双胎間輸血症候群の手術や出産については、また別の記事でお話しさせていただくとして、ここでは、出産の後の「生まれてから今日まで」についてご紹介させていただきますね。
ふたごくんが生まれたのは妊娠32週にやっと入った時のことです。
緊急帝王切開で出産しましたが、早産の為二人ともNICUへ。
二人の体重は、というと。
ふたごくん②:882g
ふたごくん①は、双子でしかも予定より2ヶ月近くも早く生まれた割には大きかったと思います。
双胎間輸血症候群での受血児だったので、手術を受ける前から大きかったです。
ふたごくん②は、生まれた瞬間に「うわぁ、小さい!」と申し訳ない気持ちになるほど小さかったです。
こちらは供血児だった上に、へその緒が胎盤の端っこの方についていたようで、生まれるまで大きさの差が縮まりませんでした。
そんなこんなで早産で小さく生まれたわが家のふたごくんですが、ふたごくん①に関しては週数が37週を超える時期には既に体重も増えてすんなりとNICU卒業。
ふたごくん②は極小未熟児ということもあり、母乳やミルクをなかなか飲んでくれず、NICU卒業まで3ヶ月かかりました。
家にふたごくんが無事揃い、私の双子育児はココから本格的に始まり、そして小学3年生の今に至ります。
では、ここまでくるのにぶち当たった壁とか、乗り越えた壁とか、病気とか、ピックアップしてみます。
・ふたごくん②にクル病の症状が見られる
・ふたごくん②が鼠径ヘルニア(脱腸)になる
・歩けるようになる
・なかなか言葉が出てこない
・ふたごくん②の手先問題
・勉強が苦手
・ふたごくん②の耳が聴こえていないかもしれないと言われる
まだNICUに入院中だった時に担当の先生に呼ばれてこのことを伝えられた時はすごく不安になりました。
ただ、結論として、ふたごくん②の耳は全くもって問題ありませんでした!
というのも、あまりにも小さく生まれてきたために、初めに聴力検査をした時にはまだ発達が追いついてなかったんです。
それで、退院して1歳を迎える頃(だったと思う)に再度検査をしたら異常なしとのことですごくホッとしましたね。
・ふたごくん②にクル病の症状が見られる
こちらもNICUに居た頃にクル病の症状が見られる、とのことで、内分泌科にかかりました。
今は、特にo脚でもなく、症状は見られないと思います。
体が小さいので、今でも半年に一度は内分泌科を定期受診していますが、クル病に関しては問題ないようです。
・ふたごくん②が鼠径ヘルニア(脱腸)になる
生後4~5カ月の頃だったと思います。
片側の玉袋がやたらと大きくなってしまってビックリ!
病院へ行くと鼠径(そけい)ヘルニアとのこと。
脱腸してしまっているところを絞って出てしまわないようにするために手術を受けることに。
日程の調整をして7か月の時に手術をしました。
まだまだ小さなふたごくん②が点滴で繋がれているのはとても可愛そうでしたが、手術は無事成功し2日の入院で済みました。
鼠径ヘルニアって片側を手術すると、反対側がやや引っ張られる感じになって、結局反対側も発症することが結構あるみたいなんですが、ふたごくん②は大丈夫でした。
・歩けるようになる
小さく生まれたわが家のふたごくん。
歩けるようになるまでには相当かかるんじゃないかと覚悟していました。
特にふたごくん②は体がすごく小さかったので、もしかしたら2歳、いや3歳くらいまで歩けないんじゃないかな、と思っていたんですね。
でも、実際のところは、ふたごくん①は1歳2ヶ月を迎えるころには上手に歩けるようになりました。
早産だった子の成長は修正の月齢(本来の予定日ベース)で見るものらしいので、そうすると1歳丁度くらいで歩けるようになったのです。
そして、心配だったふたごくん②も、ふたごくん①に遅れること2ヶ月で歩けるように!
正直こんなに早く歩けるようになるなんて期待していなかったのでものすごく感動しました。
我が子の成長力、すごい!
・なかなか言葉が出てこない
立って歩くのは期待以上に早く出来たふたごくんですが、おしゃべりに関してはとても遅かったです。
成長の早かったふたごくん①でも会話が会話らしく出来るようになったのは3歳になるころにやっとでした。
そして、ふたごくん②は口数も少なく、ふたごくん①を真似て何かをもごもご言ってるんですが、とにかく発音がちゃんとできないんです。
それで、言語聴覚士の先生に診てもらいました。
先生のお話はこうでした。
まだ、本人が「発音がきちんとできていない」という自覚がない内は発音を治すのは難しい。
もう少し大きくなって、小学校に入る頃になったら段々と自分の発音がおかしいということに気付いてくると思うから、その頃になるまではちょっと様子を見ましょう。
このように言われてからはあまり焦っても仕方ないな、と考えるようになりました。
結果的に、先生のおっしゃった通り、保育園の年長さんになる頃には徐々に自分の発音を気にするようになり、指摘すると正しい発音で言えるようになってきました。
そして、小学3年生の今、かつて言葉がうまく発せられなかったということすら忘れてしまうくらい、普通に会話も発音もできています。
・ふたごくん②の手先問題
ふたごくん②は手先を使った細かい作業が苦手です。
これは、未熟児で生まれた子によく見られる状態だそうで。
病院でも先生に言われました。
だから、まず鉛筆とか持つのが下手で字や絵がキレイにかけなかったり。
箸がなかなか上手に使えなかったり。
ふたごくん②は小学校上がる頃まで箸は「エジソンのお箸」を使ってましたね。
小学校でも、一年生の時は担任の先生と相談をして、給食の時に必ずスプーンとフォークもつけてもらうようにしてました。
3年生になった今は・・・
やっぱり他の3年生の子と比べると随分と不器用に見えます。
相変わらず字は壊滅的に読みづらいし、紐を結んだりも四苦八苦です。
ただ、箸はすごく上手に使えるようになりましたね。
焦らず一歩ずつかな。
・勉強が苦手
勉強に関しては、二人とも苦手です。
じっと座って学習する、というのがそもそも苦手です。
そして、話が耳に入ってこない、と言う習性を持っています^^;
これが、双胎間輸血症候群の手術を受けた影響があってのことかどうかというと・・・
元々の性質や性格、そして何よりも親の教育の仕方の問題なのかな・・・と反省。
ただ、自分自身が子供だった頃のことを思い出してみると、やっぱり勉強に対しての興味は薄いように感じます。
今後の親子努力、乞うご期待!みたいな(笑)
結局、双胎間輸血症候群の手術の影響は?
ふたごくん②が成長が遅く、身体が平均よりも小さいことは双胎間輸血症候群になってしまったことの影響だったと思いますが、「手術を受けたことによる」なにかしらの影響、特に悪い影響というのは今のところ感じるものはありません。
わが家のふたごくんたちは双胎間輸血症候群の手術を受けなければふたりとも助かってなかった訳で。
だから、多少お勉強が出来なくとも、回りのお友達よりも体が小さくとも、今こうやって元気に毎日学校へ通っていられるのは本当に幸運なことだなぁと感じます。
そして、健康面に関しても、特に小さく生まれたふたごくん②は赤ちゃんの頃は難聴の疑いとか、クル病とか心配なことがありましたけど、それ以外は二人とも本当に健康優良児で育ってくれています。
これが親としては一番嬉しいことです!
まとめ
双胎間輸血症候群の手術を受けて生まれてきたわが家のふたごくんの、生まれてからこれまでの成長について、ダイジェストでご紹介させて頂きました。
もし、これから手術を受ける予定があって、出産後の子どもの成長がどうなるのか心配だったり不安を抱えている方に少しでも安心をあげられたらな、と記事にしてみたのでした。
ふたごくんがお腹にいる時に、双胎間輸血症候群の手術を受けたんですよ